これでもか?!の緊迫感で3時間越え・「キングコング」
予告通りにはいかないもので,新春初映画は,ピーター・ジャクソン監督による入魂の新作映画「キングコング(KING KONG)」でした。
もちろん,世界特撮映画の元祖とでも言うべき古典的名作「キング・コング(1933年)」の正統派リメイクです。
奇しくも,巨大類人猿発見というニュースも重なった,今年最初の映画の日の1本です。
普通の映画だったら,ご都合主義で予想可能なところがことごとく裏切られます。「そろそろ,ここで助けが来るんだろうなぁ…」という部分のハズが,ますます泥沼にはまっていくような…。ヒトもいっぱい死んでしまうので,お正月気分でハッピーな映画を観たいヒトには向かないかも。でも映画としての迫力,想像もつかないストーリー展開とそのリアルさに,トイレが近くなっても席を立つことができません。なので,映画が始まる前に,ちゃんと用を済ましておきましょう。あ,この映画,ムシ嫌いのヒトにもオススメできません。
時は,1930年代のアメリカ大恐慌時代。残りの映画を撮影できれば,すべてうまくいくはずと強気の映画プロデューサー,カール・デナム(ジャック・ブラック)(これが,ピータージャクソン監督となんだかダブる)が,ギリギリのところで,ヒロイン役に抜擢したのが,アン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)。彼女が心からあこがれる脚本家のジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)をもだまして,船は未知の冒険の旅に出帆。目指すは,時の流れから取り残された原始の島「Skull Island(ガイコツ島)」。ただし,乗組員は本当に行き先を知らせていないところから,不穏な空気が流れ始める…。廃墟のハズが原住民達の攻撃に命からがら逃げ出したものの,アンがさらわれ,島に君臨する野生の巨大ゴリラ「コング」の生け贄になったから,さぁ大変!という,内容的にはよく知られた作品。
アン役のナオミ・ワッツは,キングコング映画で,ヒロイン役の必須条件としての「絶叫」も十分。映画を観る前に知っておいた方がいい情報としては,蒸気汽船の「ヴェンチャー号」の乗組員でシェフのランビー役をしているアンディーサーキスは,同じピーター・ジャクソン監督による映画「ロードオブザリング」シリーズでゴラム役。しかも今回も,キングコングのモーションキャプチャーをも担当して,ロンドンの動物園とルワンダに数ヶ月も通い詰めて得たゴリラの動きやコミュニケーション法をヒントに,身体演技能力の高さをみせてくれています。爬虫類の祖先達との格闘(虐殺とも)シーンは,ジュラパよりも肩に力が入ります。
コングの表情から,その感情がよく伝わってくるのがすごい。美女に弱いというよりは,男の優しさと一途さと理解したいな。いや,かっこよかったよ,コング。スカルアイランドとエンパイアステートビルでの夕日をながめるシーンでのたたずむ姿も,グッときました。
3時間以上圧倒されっぱなしの大傑作で,ちょっと疲れてしまったで,67点。たぶんこの映画はとくに,大画面じゃないと楽しめないと思うので,DVDは買わないでしょう。なので,パンフも購入せず。
この日の妻子は,シネコンの別シアターで,ジャック・ブラックならぬ「ブラック・ジャック」を鑑賞…。
ダメだったみたいです。
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