読むクスリかも「空中ブランコ」

空中ブランコ

posted with amazlet on 06.05.09

奥田 英朗
文藝春秋 (2004/04/24)
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さっと２，３時間で読めちゃいます。でも，後味がすっきり。あり得ない設定と思いつつも，人間不信のサーカス団員，尖端恐怖症のやくざ，書けない作家（けっこう自虐的）などの登場人物と一緒に，なんだか自分も，はちゃめちゃで注射フェチだけど，妙に的を得た伊良部先生に癒されちゃってるんでしょうね。本の中の出来事は，なんとなく自分が体験したり，悩んだりしたことに近いことも載っていたりして，バーチャルに体験＆治療を受けているような気持ちにさせられます。

読後，元気が出てくる本なので，五月病かも？と思い始めた新人君，忙しすぎる毎日の旧人諸兄に，オススメです。伊良部先生が実際には，治療しているんじゃなくて，アシストしているあたりも，僕のツボにはまりました。読みながら，くすくす笑っちゃいますよ。