息をつく間もなく…「ジャンパー」

キャラクター的にも，スターウォーズのアナキンとかぶってしまうところもあるのですが，ヘイデン・クリステンセン演ずる「ジャンパー」試写会で観てきました。

ジャンパー」ストーリー（goo映画）

東京メトロ主催の試写会だったのですが，当選確率28倍という難関をくぐり抜けて…ってところで，拍手が。おねぇさんがきれいだったからかな。普通，あまり試写会でアナウンスの方が舞台に出てきてスポットライトが当たること，あまりありませんからね。

ま，それはさておき，「ジャンパー」です。

SFアクションのジャンルなのですが，とても丁寧に作られている映画だと思いました。自分の行きたい場所に一瞬のうちに行ける「ジャンプ（トランスポーテーション）」能力をもつ主人公のデヴィッド・ライスと「ジャンパー」を抹殺しようとする組織「パラディン」の，文字通り世界を股にかけた痛快冒険活劇。

ピンポイント座席指定可能 ユナイテッド・シネマ「U-ONLINE」
晴れのニューヨークにいるのに，彼はなぜ傘を持っていったか↑

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ちょいネタバレありで，続きます↓

東京の銀座，渋谷，新宿，レインボーブリッジも出てきます。銀座や渋谷を知っているヒトには，「アレ？」って思う場面のつながりもあったりして，これはこれで楽しめます。舞台は，ミシガン州のアナーバーで始まりますが，その他ニューヨーク，ロンドン，エジプト，ローマ…と，9つの国の多彩な場面がたくさん出てきますが，重要な場所では，それぞれ伏線というほどでもないけどきちんと時間をかけて描写されているので，後半で，どんどんめまぐるしく場面が変わるときでも，これはどこ，ここはあそこ，って感じで，きちんとわかるようになっているのは，すごく親切だと思いました。東京のシーンが意外と長かったかも。でもちょっと中華風の味付けだったりするのは，しょうがないですかね。

謎の組織パラディンのボス的存在で，宿敵・ローランドにサミュエル・L・ジャクソン。相変わらず，いい味出してます。監督は『Mr. & Mrs. スミス』のダグ・リーマン。アンジーとブラピに頼ったおちゃらけムービーより，こっちの方が数段いいなぁ。ジャンパーの仲間グリフィン役のジェイミー・ベル，ジャンパーの先輩としての，渋みと達観がいいですね。グリフィンはジェダイマスターで，デヴィッドはパダワン？いろんなシーンでスターウォーズが，つい，よぎっちゃいます。監督も，サミュエル・L・ジャクソンもいることだし，多少は意識しているんだろうな。で，あの金庫，ほんと何が入ってるんだろ？
デヴィッドの恋人役ミリーには，レイチェル・ビルソン。この女優さん，お茶目で，きれいに見えたり，目がくぼんでそれ程でもなく見えたり，不思議な感じ。でも，存在感ありますね。で，このミリーの子供時代の役として出ているアナソフィア・ロブは，文句なくかわいいですよ。感情の表し方も嫌みが無くて，とても好感が持てます。ティムバートンの「チャーリーとチョコレート工場」にも出ていました。今後の注目株です。

難を言えば，やや爽快感に欠けたかな。映画を観ながら観光旅行ができるのはいいのだけれど，スパイダーマンのような浮遊感？が欲しいかと思いました。ジャンプするときの音は，サウンドロゴのように，しばらく耳に残るのは，やはり，飛ぶときに，痛そうだからかな。

勧善懲悪的などちらが悪でどちらが正義という見方ができるストーリーではないし，みているうちに，肩入れする相手が変わってくるような作りにもなっているので，とくに，最後のシーンは，みんな頭の上に「？」がつくはず。

たぶんこれは，「ジャンパー２」への伏線なのではないかと。

だって，主要な登場人物はだれも死んでいないし，解決してないこと多すぎですよね。いや，このまま終わっちゃったら，まずいでしょ。

観ちゃいそうだな，２も。

息をつく間もなく，あっという間の88分です。
６７点
頭を空っぽにして観る映画です。
謎が全て解決されたらDVDも買うと思います。

３月７日公開。ヘイデン・クリステンセンのちょいワルボーイぶりに，母性本能をくすぐられちゃうという方は，是非。

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