夏の思い出とリニアPCMレコーダー「オリンパス・LS-10」
B-promotionでモニターをさせていただいた高音質録音が楽しめる,OLYMPUSのリニアPCMレコーダー「LS-10」の実録レビュー・レポート4回目。今回が最終回です。
第1回目のレビュー:LS-10の概要
第2回目のレビュー:「花火大会」編
第3回目のレビュー:「祭の音」編
第3回目の補足レビュー:DigiOnSound5 Expressの簡単な使い方
「純粋なまま、できるだけ忠実に記録したい、残しておきたい」という思いを徹底的に追及し,実現した高音質録音レコーダー,オリンパス「LS-10」。CDをしのぐハイクオリティ録音ができるレコーダーです。
今回は,新たに録音した音を,その時の情景と一緒にお届けしつつ,現時点での簡単な評価と今後の展望を書いてみたいと思います。
さて,みなさん,夏休みは,どこかに行かれました?
行った場所で聴いた,どんな「音」を覚えていますか?
デジタルカメラで撮影すると,後でその写真を見たときに,その時の状況がよみがえってきます。
同じようにLS-10で生の音をそのまま録音すると,さらにその時の情景がリアルに再現されます。
記憶を増強してくれるって感じかな。いや,若いうちは,いいけど,これ,けっこう切実です。
なので,ボケ防止に,携帯しやすいデジカメとレコーダーの組み合わせ,重宝しますし,楽しいですよ。
僕は,夏に,北海道へ旅行に行きました。その時の様子を少しLS-10で,補足します。
バスガイドさんが,とてもすてきな方で,声もよくて,頭も切れる。プロだな,と思いました。
最初の方の声を録音させていただきました。
上↑のファイルは,ちょっと音が小さかったので,DigiOnSoundで,ノーマライズしたPCMファイルを作りました↓。
busguide-normalizedpcm.wav 3MB
busguide.mp3 400KB
で,この旅行の目玉は,自分の中では,今,大人気の「旭山動物園」でした。
LS-10で,動物の声を録音して,ネタにしようと,密かに思っていました。
でも,現実は厳しくて,この動物園,あまり声を出す動物がいなかったんです。いや,もしかしたら,行ったときだけそうだったのかもしれませんが,声を出しそうな「ゾウ」とか,南国のトリ(いるわけないですよね)とか…,いないんですよ。
せめてアザラシでも…と思ったのですが,長蛇の列で断念。まぁ,動物の声を狙うのは,写真もそうですが,かなり忍耐も必要です。なので,これは,アテがはずれちゃいました。でも,「モグモグタイム」は,動物園のスタッフが,解説をしながら,エサをあげてくれるので,この解説などを録音してみました。
シロクマの毛には,秘密があったって知ってました?
↓
asahiyama-zoo-wb-pcm.wav 2MB
asahiyama-zoo-wb.mp3 260KB
で,とっておきの,この夏の思い出は…
↓
娘とした卓球です。
せっかくなので,ステレオ感を出そうと思って,「録音設定」のメニューから「指向性マイク」を選択,そのなかの「WIDE」を選んでみました。ただし,この「指向性マイク」の設定ができるのは,PCMの録音モードだと,44.1kHz/16bitを選ばないといけません。ここで,ちょっと悩んだんですよね。マニュアルに書いてありましたけど…。「指向性マイク」機能は,LS-10に内蔵されたステレオマイクでのみ,効果を発揮します。
pingpong.wav 5MB
pingpong.mp3 530KB
このステレオ感,臨場感ありませんか? まぁ,先日のオリンピックの卓球の試合などからしたら,たどたどしいにも程があるってくらい,のんびりした打ち合いですが,まぁ,これが,一番,僕にとっては楽しい夏の思い出となりました。
pingpong-triple.mp3 200KB
気持ち的には,↑このくらいのスピードで打ち合っているつもりではあるのですけれどね。(DigiOnSoundで「タイムストレッチ」編集)
<2ヶ月間使ってみての評価>
OLYMPUS LS-10は,コンパクトで,デジカメと一緒に,どこにでも持って行けるサウンドレコーダーです。音のクオリティは,CD以上の音質に設定して録音できるというのも,すごいですね。録音できるフォーマットも多彩です。手に持ったときの質感もなかなかのものです。店頭で見かけたら,ぜひ,触ってみて下さい。
「PCM」(パルス符号変調(Pulse Code Modulation)の略)というのは,耳に入ってくる音などのアナログ信号をデジタルデータに変換する方式の一つで,「リニアPCM」というのは,CDに記録されているデータのように,録音したデータに一切手は加えず,圧縮しない(データ量を小さく抑える)状態で記録されたもので,「リニアPCM」は,「PCM」記録方式の一つです。
基本的に,録音は,ただ,録音ボタンを押すだけでできるので,本体がコンパクトなこともあって,かなり手軽に高音質を楽しむことができます。さらに,もっとこだわる方には,外部マイクを接続してレベル(音量)を調整しながら,録音することも可能です。「生録」に興味のある人には,是非一度手にとってもらいたい製品です。バッテリーも長持ちです。
LS-10で録音できるのは音楽ばかりが対象かというとそういうことではなく,例えば,会議のボイスレコーダーとしても使えますし,上の記事のように旅行の思い出を残すためにワンポイントで使ってみるのは,絵と音をビデオで一緒に撮るよりは,高音質で記録できますし,記憶力を増強できる効果も期待できるのではないかと思います。その最もいい例が,オフィシャルサイトの「オトパス」。屋久島の幻想的な自然と悠久の音が同時に楽しめる工夫があります。ウェブサイトを持っている人は,こんな感じのページ,作りたいですよね。
LS-10は,付属ソフトで録音した音を編集する楽しみもあります。ブログやポッドキャストで人に聞いてもらうのなら,PCMファイルより,MP3ファイルの方が,敷居は低くなると思います。
PCとは,USBで接続できるので,パソコンでMP3化したファイルをLS-10に転送して,オーディオプレーヤーとして使ったり,USBメモリーとして使うこともできるという,ユーザーの利便性を考えた機能もついています。
デジタルカメラと連動させるときは,撮影+録音を始める前に,両方の時計をシンクロさせておくと,後で編集したりするときに,楽です。録音した日時は,パソコンに転送したときにプロパティを確認することで,わかります。
欲をいえば,音声がスタートしたら,自動で録音が始まるような機能もついていると,さらに便利かなと思いました。あと,本体に,ファイル分割機能くらいはついているといいなぁ。
夏の暑い日に捕ったセミの鳴き声を,寒い冬に再生してみると,ちょっと暖かく感じることができたり…とか,もう時期的には終わっていますが,夏休みの宿題で,虫の声を集めて,「昆虫の声アルバム」をつくって提出したり…とか,いろいろな音を集めて,「この音なーんだ?」ってな具合にクイズを作ったりするのもいいですね。オリンパスのLS-10で,今後も,いろいろと応用範囲は広がりそうです。
OLYMPUS LS-10商品紹介サイト(http://olympus-imaging.jp/product/audio/ls10/index.html)
・リニアPCMレコーダー「LS-10」の詳細はこちらから
・リニアPCMレコーダー「LS-10」のご購入ページはこちらから
オフィシャルページに「LS-10のモニターレビューページ」が出来上がっています。OLYMPUS E-510のモニターレビュー時に引き続き,オリンパスさん,リンク,ありがとうございます!一介のブロガーの記事にオフィシャルページからリンクを張ってくれるなんて,他にこんな会社,ないですよ。ユーザーフレンドリー,かつ,太っ腹だと思います。感謝!B-promotionさん,モニターに選んでいただき,ありがとうございます。
オリンパスのサイト内で,2008年8月18日(月)~9月25日(水)の間,このLS-10ご購入の方に,もれなく『ステレオヘッドホン』をプレゼントされる『リニアPCMを楽しもうキャンペーン』が開催されています。
名称:リニアPCMを楽しもうキャンペーン
日程:2008年8月18日(月)~9月25日(水)
内容:LS-10ご購入のお客様にもれなくステレオヘッドホンプレゼント
・案内ページURL:http://fotopus.com/campaign/c080818a/?ad=bpromo_080818
軽快な装着感でカジュアルに使えるヘッドフォンですが,聞き応えのある解像感の高い音が出てきます。LS-10の音をモニターするのに,便利なグッズです。(ヘッドフォンの詳細については,3回目のレビューに書いてあります。)
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