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ポケットに入れるようなコンデジではない。違いがわかる,大人のLUMIX(ルミックス) DMC-LX3実写レビュー

リコー・GX200Monofellows review

LUMIX DMC-LX3 04

ちょっとお久しぶりのモノフェローズレビューは,2008年8月に発売された,パナソニックのプレミアムコンパクト「LX3」です。

このレンズ一体型のLUMIXブランドの中では,フラッグシップとも言えるDMC-LX3の特長は,
・なんと言っても,このクラスではトップのレンズの明るさF2.0,ライカDCバリオ・ズミクロンレンズを搭載。
・1.63型の大型CCDを搭載(解像度は,1010万画素)。
・24mmからの広角に対応していること。
・約1cmまで寄れるマクロ撮影ができること。
・アスペクト比16:9でも撮影できること。
・RAW記録可能であること。

このあたりを,写真を撮りながら見ていきたいと思います。

このレビューは家電・PC・携帯・ゲームレビュー・クチコミサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で) みんぽす

まずは,外観からのファーストインプレッションです。

一見,すごみは感じません。
でも持ったときのずっしり感,作りの良さ,FXシリーズとは全く異なる質感,ボタン類の配置,ボディの剛性,いろいろと伝わってくるものがあります。カメラの重量は,メモリーカード,バッテリーなどで約265 g。

LUMIX DMC-LX3 06

ボタン,多いですね。
一瞬使いこなせるかなぁ?と思いましたが,一眼レフにある「P(プログラム)」モードやおまかせのiA(インテリジェントオートもあるので,徐々に慣れていくことでしょう。このあたりの,「他のコンデジとは違うんだよ。」というオーラ,こちらの気持ちを刺激してくれます。

LUMIX DMC-LX3 07

父親が持っているFX500をちょっと触ったことはありますが,パナソニックのデジタルカメラを,きちんと触るのは,これが初めてです。メニューやボタンの並びは,パナソニック独特のお作法がありそうですね。一番最初にとまどったのは,撮影ボタンと再生ボタンが独立しているところ。他のコンデジだと,スイッチを入れれば自動的に撮影モードに入るので,再生ボタンだけのものが多いですよね。ただし,撮影時に画像を確認できるレビューボタンが,カーソルキーの「下」に設定されています。

LUMIX DMC-LX3 01
ホールド感なのですが,グリップ部の出っ張りが,中途半端な気がします。もちろん持つヒトの手の大きさにもよるのですが,この大きさだと指にフィットしないんですよね。レンズがこれだけ張り出しているのだから,グリップももうちょっと大きくてもいいかなと思いました。

LUMIX DMC-LX3 12

そうそう,このDMC-LX3は,レンズバリアー方式ではなくて,レンズキャップ方式です。撮影の時に,うっかりキャップをつけたままだと,「レンズキャップを外して!」と教えてくれますが,これがまたなかなか慣れません。GXシリーズ用のLC-1を無理矢理(?)つけてしまうなんて荒技もあるようですが,できれば,オフィシャルオプションをお願いしたいところ。

電源が入っていないときは,フラットになるコンデジが多い中,プレミアムコンパクトって,レンズが出っ張っているものが多いですよね。このLX3も,ボディから2.5cmほどレンズが出ています。これだと,ポケットに入れるとかなり圧迫感あります。なので,付属しているストラップもカメラの両サイドに取り付けてクビからかける用のものが入っています。ホントは,気軽に撮りたいので,手にしっかりと巻き付けて片手で持てるハンドストラップの方が好きなんですけれどね。まぁ,これはカメラのの格を考えると,まっとうなところかも知れません。

LUMIX DMC-LX3 03

コンデジの広角というのも,28mmで終わるのかなと思ったら,最近は,24mmあたりが次のステップになっているようですね。レンズも明るいものへと移行していくのでしょうね。LX3についているライカの「SUMMICRON/ズミクロン」というレンズの名前は,ライカの中でももっとも明るいレンズにつけられるものなのだそうです。

広角は,まぁ28mmあれば,十分だとは思いますが,たしかに後ろにこれ以上下がれないけど,全部入れたいケースってありますよね。望遠なら,ある程度高画素であれば,画素切り出しで(デジタルズームではなく),ある程度フォローできるので,広角にふったコンパクトは,これからも増えるのではないかと思いますが,手ブレ補正,被写体ブレに強いのは,やはりレンズの明るさが,かなり効いてくると思います。暗いレンズだと光を取り込むのに時間がかかるところを,明るいレンズなら,短い時間で撮れますからね。


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↓LX3の作例に続きます。

Benesse tower
ISO 80 拡大 オリジナルファイル
カメラを縦に構えて撮ると,再生時に縦にしてくれる回転機能もついています。ただし,再生時にカメラを縦にしても,写真は縦にならないのは,例えば普及機のRICOH R10で実現できているし,iPod TouchやiPhoneだとふつうな事なので,対応できるようになるといいなと思いました。

double resting
夜景モード ISO 800 拡大 オリジナルファイル

液晶モニターは,最近のトレンドの3型46万画素。とてもキレイです。
でも,これが,くせ者で,「派手」に写ります。この写真を撮ったとき,けっこうビックリしました。緑と青がギラギラしている感じで。
PCにファイルを写してモニターでみるとふつうなんですけどね。これって,店頭でお客さんの気を惹くためだったら,やめた方がいいと思います。じゃなきゃ,液晶の彩度を調節できるようにするとか。

heavy clouds and dream world
ISO80 拡大 オリジナルファイル
あいにく曇り空のサンリオピューロランド。細かいところまで気持ちよく良く写ってくれます。
こういう構図だと,水準器が欲しくなりますが,自分が被写体の中央にいないとあまり意味がないので,自分自身はそれほどこだわっている点ではありません。LX3では,格子状,放射状のガイドラインが2種類表示できるようになっています。ただし,DISPLAYボタンを押さないと反映されません。

pumpkin barger
ISO 200 拡大 オリジナルファイル(2048 x 1360)
マクロは,広角端で約1cmまで寄れます。どうです,このボケ具合。これもかなり嬉しいですね。フォーカスが合う位置をほとんど気ににしなくていいわけですから。あ,これ,パンプキンシードの乗ったパンです。
プログラムAEで撮りました。スナップ写真的に撮ったので,解像度もそれほど要らないかなと思って記録画素数を2.5Mに設定したのですが,他の写真もこのくらいでも十分かな。LX3では,9M,6M,4.5M,2.5M,2Mに設定できます。面白いのは,最大解像度の9Mだと通常カタログ値通りの2.5倍ズームなのですが,これを2.5Mに設定すると4.5倍ズームになること。6Mだと3倍,4.5Mだと3.6倍といった具合。いわゆるデジタル拡大にならずに画素が荒れない,キヤノンだと「セーフティズーム」,リコーでいう「オートリサイズズーム」ですね。

pin-hole street
拡大 オリジナルファイル
シーンモードに,「ピンホール」がありました。周辺の光量を落としてくれて,ちょっと懐かしい写真に仕上げてくれます。

moon island
拡大 オリジナルファイル
「サンドブラストモード」 粒状感というんですか,白黒写真でコントラストがきつめについた写真に仕上げてくれます。

シーンモードとは別に,フィルムモードが多彩です。「スタンダード」,「ダイナミック」,「ネイチャー」,「スムーズ」,「バイブラント」,「ノスタルジック」,「白黒のスタンダード」,「白黒のダイナミック」,「白黒のスムーズ」,自分の好みを設定できるモード,任意に選んだ3つのフィルムモードを3枚連写してくれる「マルチフィルム」と,かなり多彩に画質を用意してくれているのも嬉しいですね。絵作りにこだわれるカメラです。

アスペクト比が,4:3,3:2,16:9と3種類から選べます。LX3は,もすべての画角で24ミリ相当なのだそうです。

でも,ただ,この設定が,難しい。いや,LXシリーズに慣れているヒトには,なんてことはないんですが,レンズの上にスライドスイッチがついているんですよ。アスペクトを自動的に変えて撮影ができる機能がついているのに,通常はスライドスイッチを使わないといけないというのは,なんだか,自分にとっては,盲点でした。動画を撮影するときに,3:2にしておくと,怒られます。背面のボタンやメニューをいくら探しても見つからなかったので,慌てました。あとで,その怒られた画面を見ると,レンズの上の部分を簡略化した図が表示されていることがわかったんですが,文字で「レンズの上にあるスライドスイッチ」と書いてもらった方がわかりやすいかも。だって,このLX3は,ボディ色が黒なのに,絵は白なんだもの。

rail ends
平塚駅だったかな? プログラムAE ISO 80 拡大 オリジナルファイル

カメラ本体で,スライドショー再生をしてくれます。音楽付きで。
ただし,撮影時や操作時に音が鳴らない設定にしていると,音楽も当然ならないのですが,操作音やシャッター音の音量と,スピーカーの音量が分かれているので,シーンに合わせて設定できるのは,気が利いてます。

under the bridge
プログラムAE ISO 400 拡大 オリジナルファイル

露出補正ボタンは,独立してカーソルキーの「上」に設定されています。ただ,ジョイスティックを押すと,撮影時によく使われるメニューが表示される機能もあるのですが,ここにも入れて欲しかったなぁと,他社製品ユーザーは,思うかも。

ISO感度の上限を設定できます。今のところISO400に設定してみました。

red sky means...
拡大 オリジナルファイル
夜景モード ISO 80 6秒
いやぁ,良く写る!カメラが手持ちでないと判断されると,長時間露光をしてくれるようです。絞り羽の「☆」がキレイにでてます。これを見た瞬間,このカメラ,夜景用に一台欲しくなりました。

同じLUMIXコンデジでもFX150のように,1500万画素クラスのものもある中で,わざわざこのLX3は,1000万画素程度に押さえてあるというのは,やはり,レンズとCCDと画質のバランスを考えてのことだと思います。ファイルの取り扱いを考えると,コンパクト機は,1000万画素で十分な気もしますよ。競争もあるのでしょうけれど。コンデジは画素競争ではなくて,取り扱いの良さと画質で競争をしてもらいたいものです。

ハイエンドコンデジのLUMIX LX3,かなりキレイに撮ってくれますね。
使いながら,何度もワクワクしましたよ。多少「撮らされている」感じはありますが,マニュアルで操作できる部分が多いのと,レンズの明るさを考えると,RICOH「GX200」の強力なライバルですね。あとは,レンズキャップをどうにかすれば…。

次回は,「LX3で夜景撮影」に続きます。

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<参考>
デジタルカメラ・Panasonic LUMIX DMC-LX3 オフィシャルページ

みんぽす:Panasonic LUMIX(ルミックス) DMC-LX3 レビュー集ディレクトリ


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