これがモバイルPCの形。SONY「VAIO type P」ブロガーセミナー体験会
2009年1月8日に発表されたばかりの,最軽量値588gのポケットスタイルPC「VAIO type P」のみんぽす・モノフェローズ向け体験イベントのセミナーに参加して,いち早く,銀座の街を店頭モデルと同等品のtype Pと一緒に歩いてきました。
1.片手で掴めてポケットに収納可能なキーボードサイズ(幅245mm×奥行120mm×高さ19.8mm)で,質量はオーナーメードモデルで,最軽量値が約 588gの軽量化を実現。
2.打鍵しやすくタッチタイピングも快適に行える薄型新機構のアイソレーションキーボード(キーピッチ約16.5mm)
3.新世代リチウムイオンポリマー電池により薄型化とスタミナを両立し,標準バッテリー(S)で約4.5時間駆動,大容量バッテリー(L)では約9時間駆動を実現。
このレビューは家電・PC・携帯・ゲームレビュー・クチコミサイト「みんぽす」から商品を無償でお借りして掲載しています。(詳細は末尾で)
↓カタログでは読めない情報満載のセミナーレポート,実機(比較)写真へと続きます。
セミナーの会場は,ソニービルの8Fにある「OPUS」。1月10日の予定は,"CLOSE"になってましたね。午前中には第1部があったようです。僕らは午後の回。
最初にお話をしていただいたのはtype Pを開発担当された鈴木一也プロジェクトマネージャーさん。通称「すずいち」さん。
ソニーには,たくさんの有名な「鈴木さん」がいるので,「鈴木さん!」と呼ばれても,振り向かないんだそうです。この枕詞は,「type T」のPL「すずまさ」さんも言っていたので,ホントにそうなんでしょうね。
開発者の方から直接お話を聞けるなんて(一緒にビールを酌み交わすなんて),絶対あり得ない話ですよね。今回もとてもプレミアムなイベントでした。
「すずいち」さんが担当してきたのは,初代VAIO F, GR, GRX, type A…,大きいのに飽きたのでやらせてもらったというtype U(UX),そして,今度のtype Pとのこと。
トランジスタラジオ,ウォークマン,ハンディカム,コンパクトディスクなど,業務用の大きなモノを小さく使いやすくすることで革命を起こしてきたソニーにあって,505,C1,U,UXなど小型モバイルのVAIOにも,かなりのコダワリがありますよね。
UXで今ひとつだったキー入力のしやすさ,情報表示能力の点を,見直すべき使い勝手の「肝(キモ)」として,小型モバイルの「新しいあり方」を提案するために,type Pは企画,開発されたとのこと。
僕の場合,パームレストがない形のノートとしては,VAIO C1があります。このノートPC,奥行きがない分,取り回しが簡単で,持ち歩きやすく,開きやすく,タイピングしやすいと,かなりお気に入りのPCだったんですよね。C1R,C1XG,C1MSXとドコに行くにも一緒だったPCです。その後いつの間にかC1の後継機種は発表されなくなり,あの形は,もうないのかなぁ…と寂しく思ってたところの,このパームレストレスのtype Pの発表ですから,気にならないわけがありません。
type Pの設計構想としてあげられた大目標として,
「世間の話題をかっさらい,VAIOに注目を集める!」
「スペック度外視で,見た瞬間に,欲しくてたまらならいオーラを放つ!」
この2つが掲げられたそうですが,すでに,このtype P(海外向けは,VAIO P series)は,ラスベガスで行われたCES2009で発表されたとたんに,達成しちゃってますよね。
→「【CES 2009 Vol.5】やっぱり出たか! ソニーの超小型PC「VAIO type P」」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090108-00000029-rbb-sci
→「ソニー「封筒サイズ」PC ネットで大評判、予約相次ぐ」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090109-00000003-jct-sci
type Pの開発グループが,設計構想で激論を交わしたのは,ポケットスタイルPCに必要な「モバイル性能」について。
「モバイル性能」って,単にスペックだけじゃなくて,なんだろう?
出てきた定義は,
・「薄い,軽い,スタミナ,堅牢」
・「自慢できるスタイリッシュさ」
・持ち出しやすいカタチ」
でした。
使い勝手を見直して,「外で使う」ことを優先し,見られたときに「オーラ」を感じさせるのが目標になったとのこと。「見られること」も意識しないと,モバイル性能を達成しているとはいえないのだそうです。そして,持ち出しやすいカタチには,まず,「片手でつかみやすいカタチ」というものが検討されました。
この黒くて四角いの,ぜーんぶモックアップです。樹脂製の。
でも,試された数は,これだけじゃありません。まだまだあるとのこと。
付箋は,サイズが書かれています。こちらは,最終形態(幅245mm×奥行120mm×高さ19.8mm)よりちょっと奥行きが大きなモデル。「5ミリ奥行きが増えたときに,つかんだ感触がどうか,最終形態のモックと比べてみてください。」と渡されたのが,
このまま動きそうなモックアップ。実は,これ,100万円くらいするそうです。動かないのにっ?!とか思っちゃいますけど,世の中に一つしかないモノを作るのは,お金がかかるわけですよね。
で,さっきの奥行き12.5mmのモックと比べると,
↑この奥行きの差が0.5mmな訳ですが,たしかに,ちょっとつかみにくくなります。まぁ,手の大きさにもよりますが,サイズが性能,特に,スタミナ(バッテリーの持ち時間)を決める部分もあったりするわけなので,かなり検討された部分です。
中には,こんなモックアップも…。
幻の9インチ液晶モニターモデルです。解像度は1600×768で変わらないので,dpiがやや大きめになります。で,9インチだったら,バッテリーも大きくできたので,大容量バッテリーで切りのいい10時間にできた,標準バッテリーで5時間にできた。でも,大切なのは,サイズ感だったとのこと。
サイズを決めれば,重さは勝手に決まっていくので,重さは気にしないで,サイズ感に,とことんこだわったそうですよ。約2.5mm単位で検討されたって聞くと,ここまでいったいいくつのモックアップが作られたんだろう…?って思います。
しかもサイズだけじゃなくて,ちょっとしたR(丸み)にも,デザイン側と設計側と,せめぎ合いがあったようです。でも,この健全なせめぎ合いがないといい製品は作れないとも言っていました。
本体の薄さ19.8mmを活かして,トップとボトムはフラットに,使わないときはぴたっと閉じて,縁はシンプルなラインで構成された無駄なく美しいフォルムを目指したとのこと。手を触れたときに自然と柔らかくなじむように,とがったところがないように,丸みを付けたそうです。
で,この丸みがある部分には,内側から見れば当然容積が狭くなるわけで,基板や部品が入れられなくなるのがまた悩みどころだとのこと。で,トップとボトムの内側には,落下の衝撃に耐えられるように隙間(クリアランス)がないといけないのですが,なんとか堅牢性については,VAIOのtype Gに迫る値にはなったとのこと。
で,サイズが決まってから,パーツを作っていくというのも,また,すごいなぁと思いました。だって,出来合いの部品じゃなくて,このサイズを実現するための部品を一つ一つ作っていくわけですからね。手間とお金が想像できないくらいかかっています。
「すずいち」さんが,試行錯誤を繰り返すうちに,最後には「好きになっちゃった。」という部品。
type Pの左側の部分です。ノイズキャンセリングフォンとUSB端子と電源部。
どうしても,組み込むことが難しくて,折りたたんじゃったという部品です。ほんとパズルみたいですね。
で,その結果,最終的には,最軽量のモデルで600gを切ったわけですから。
液晶ディスプレイの開け閉めにも,コダワリがありました。
ラッチレスで作られたノートPCの場合,閉じた状態で振り回すと液晶がバタバタするのが普通です。でもそこで開かないように,最初の部分だけ力が必要になるよう可変トルクヒンジ(蝶番)を採用しています。
この部分は,「すずいち」さんが特にこだわった部分なので,動画(14秒)でもお見せしましょう。
開け閉めの時に,液晶に偏った力がかからないようにも考えられているそうです。液晶の端を持って動かすのが普通ですから,通常は液晶がたわんでからヒンジが動き出すところが,type Pの液晶はそれがないのだそうです。開け閉めの時の気持ちよさを,ぜひ感じてくださいとのこと。
後で自分で借りたtype Pでも,やってみましたが,たしかにここ,良くできてます。
VAIOって,サイズやスペックだけじゃなく,フィーリングをとても大事にしていますよね。だから見た目にも,触っても,所有したときの満足感が高いのだと思います。
さて,最初にも書きましたが,僕は,3台VAIO C1を使っています。最終モデルのC1MSXは,バッテリーは死んじゃってますが,まだ現役です。今回も,C1XGを持って,この会場に乗り込みました(←大げさだってば)。で,実は,「すずまさ」さんは,C1を開発した方ではないのですが,type Pの特長のひとつでもある,無線LANとGPSをハイブリッドに使って位置を把握することができる「PLACE ENGINE」の開発者末吉さんが,C1の開発を当時担当していらっしゃったので,うれしいやら楽しいやらで,僕は,大興奮!!
しかも,末吉さんには,「ハロウィン」で一度お会いしていたんですよね。いやぁ,びっくりしました。というか,早く気がつけよ>自分!と思いましたが,まぁ,ハロウィンイベントでC1の話は,しませんからね。末吉さん,仮装してましたし。ほんと,お会いできて,光栄でした!
で,
C1とtype Pを並べてみました。こんな写真,なかなかないですよね。左下が僕のC1XG,左上がtype Pで,右が末吉さんのC1R。僕にとっては,かなり感動的な写真です。
こちらは,type Pとtype T(TX90S)との比較。パームレストの分と左右の幅もかなり違いますね。
type PとC1をあけた状態で比べてみました。横幅というか,キーボードの大きさはほぼ一緒ですね。キーボードまわりは,C1の方が狭くできあがっているかもしれません。やっぱり,ちゃんと使えるサイズは,このサイズなんだなぁと,安心した瞬間です。type Pのサイズは,幅245mm×高さ19.8mm×奥行120mm。PCG-C1GXのサイズは,幅248mm×高さ27mm(手前・最薄部。後部は29mm)×奥行き153mm
末吉さんのC1Rとtype Pの高さの違い。PCG-C1Rのサイズは,幅240mm×高さ37mm×奥行き140mm。高さが2cm近く違うんですね。
たしかにC1は,ガシッとつかむには,若干大きくてズングリかもしれませんね。あくまでもtype Pと比べれば…という話ですけれど。
やっぱり,type Pは,モバイルPCのカタチなんだなぁと,C1と見較べながら思った次第です。
さて,だいぶ長くなってきてしまったので,第1回のレポートは,ここまで。
次は,銀座の街に持ち出して実際にtype Pを使ってみた話に続きます。
というわけで,
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コメント
うわー、セミナー羨ましいっす~
type P、個人的にはすごくツボでかなり物欲を
刺激されているのですが、SSDが高いのと
winXPモデルの設定が無いのがちょっと残念かなあ…
オーダーの価格を出してみたのですが約15万円。
もう少し安かったらすぐに買ってしまいそうです(笑)
投稿: かぢ | 2009.01.12 05:58
かぢさん,コメントありがとうございます。
そそられますか?そそられますよね?
type P,いっといた方がいいと思いますよ。しかも,最高スペックじゃないと,幸せになれないと思います。触り比べた僕が言うんですから,間違いありません(笑)。
EeePC 901をアレして,さぁ,もいちどしみゅれーしょん!
投稿: HAMACHI! | 2009.01.12 13:01
実物触っていないのに、VAIO Pのことで頭がいっぱいです。どうしましょ。
投稿: ゆっぴ | 2009.01.13 22:23
ゆっぴさん,コメントありがとうございます。
最近のVAIOったら,エレガントでかわいいですから,そそられますよね。
しかも,ブロガーにかなりこのtype Pちゃんたら,「買ってよ!」オーラだしまくりですから。
で,ゆっぴさん,何色にするんですか?
投稿: HAMACHI! | 2009.01.14 00:05