13.9mmをさらに薄く!洗練された「ど根性」のバイオ Xシリーズ。SONY VAIO X先行体験会!<その2>
さて,本日より,一般のエントリーも始まる超軽量・薄型ノートPC「VAIO X」シリーズ。
サーバーの混雑度からすると,相当な人気のようですね。
ノートPCって,「ノート」じゃないよなぁ…って,誰もが,うすうす気がついていましたよね。
A4ノートのフットプリントがノートPCの条件だったのかもしれませんが,VAIO Xシリーズが出た今は,ノートPCの定義が変わりました。
「ノートと同じ厚みであること。」
左が本物の紙のノートです。右側が厚さ13.9mmのモックアップ。
このモックができちゃったから,この「X」の企画がスタートしちゃったんですね。
このレビューは「みんぽす」の無償セミナーに参加して書かれています。(詳細は末尾で)
気軽に持ち歩いてほんとに使ってもらうPC。
紙のノートがライバルのノートPCって,今まで無かったですよね。
本日のSONY VAIO new X体験会でお話し下さるのは,
type S(SZ)/type G/type Zなどを担当されてきたバイオXシリーズの開発責任者 林 薫(はやし かおる)さん。
type Pも担当された商品企画の星 亜香里(ほし あかり)さん(右),RollyやWalkmanを担当してきたデザイナーの森澤 有人(もりさわ ゆうじん)さん(左)。
Xシリーズ国内マーケティング担当の岩井剛さんが司会進行役と,かなりゴージャスな方達のお話を目の前で聞いて,試して,実感することができる,またまたプレミアムな時間をいただきました。
Type Pで小型モバイルの「新しいあり方」を提案したVAIO,さらに今度のVAIO Xシリーズは,モバイルノートPCを定義しなおします。ノートとノートの間に挟むとかなり馴染んじゃう,そんなサイズで,しかも堅固に出来上がっていて,本当にびっくりしました。11.1V型ワイド液晶(1,366×768ピクセル)搭載のノートPCですが,いわゆるネットブックではありません。高いんだろうなと思ったら,ずいぶんお手頃な価格でまとめられていて,二度ビックリ。
↓開発秘話へ↓
ノートPCの定義について,VAIOの主力ノートPCの開発責任者である,type Zの林さん,type Tのすずまささん,type Pのすずいちさん,VAIO三銃士による議論がありました。
たしかに,VAIOって,突き抜けているけど,これって,お客さんにとってはどうなんだろ?
type Z,type P,type Tでできていなかったものは?できたものは?
ノートPCって,本当に持ち歩けて実用性の高いPCか?
SONYは,他社とは違うモノを作って思っているけど,お客さんからみたら,ワクワク感は,昔に比べて少し落ちているんじゃないか?…,など,基本に立ち返った濃い見直しがあり,本当に持ち歩いて使えるPCを定義し直すことになりました。
そして,出てきたのが,
「今までのノートPCは,ノートじゃなかった。」
胸を張って,お客さんが持ち歩いてくれる世界一の製品を作ろうという新しい目標が生まれました。
薄くて軽いノートPCは作れても,そのために省いてしまったモノがあって,ユーザーが持ち運んだ先で,困ること,がっかりすることが起こらないように,軽くて薄いが故に,ユーザーに我慢してもらわなくちゃいけないところがあったりしないように。
これが,今回のXのキャッチフレーズである,
「余分はいらない。十分がほしい」
につながっていくわけです。
たしかに,ノートだから,アダプターいろいろ持ち歩かなくちゃいけないのは,仕方ないよね。駆動時間が短いのも我慢だよね,今日の鞄には大きすぎて入れられない(から新しい鞄買っちゃおうか)なぁ…なんてところ,改めて意識すると,今までいろいろありました。
薄いノートも今までいろいろ出てきました。VAIOも含めて,先端の薄さと本体の厚みが違うトリックは,やはり潔くないし,ノートじゃないよね。ってことで,フルフラットの厚みで勝負することになったとのこと。というか,この薄さ,現在のところ,このクラスでは世界で一番薄いノートPCです。
これを,同じ厚みでも,
こんな風にデザインすると,どうでしょう?
薄さが際立ってきませんか?
これが,強さと美しさを両立した「リジッドアークデザイン」。平面的なベベル処理と違って,エッジに施されたくぼみは,閉じると2本のラインとなり,Xの薄さをよりシャープに強調します。
VAIO X13.9mmをさらに薄く感じさせる工夫です。デザインのなせる技ですね。
ちなみに液晶モニター(1,366×768ピクセル)側の厚みは,約4mm。液晶自体は,1.8mmだそうです。色再現性は高そうで,発色も好みです。このラインの上側には,無線関係の部品がつまっているとのこと。
キーボード側のトップには,31万画素のWebカメラ「MOTION EYE」が搭載されています。
高度なアルミ絞り成型技術により産み出されたパームレスト部を含むパネル。
快適に操作できるストローク(深さ)1.2mmを確保した,17mmピッチのアイソレーションキーボード。パームレスト部に多少のたわみがあるかな?と思ったんですが,かなりしっかりしてます。僕のtype T,負けてます。
で,薄くすれば薄くするほど,中身を詰めるのに苦労するわけで,
あり合わせのパーツを集めて作るのでは,こんな厚みには絶対仕上げることはできません。
「自分が欲しいモノは,自分で創る。」これがソニーの底力。
ほどほどのモノを安くして,寄せ集めて,どこかで見たような製品を作ることはしません。
今までの表裏使った両面実装基板(右)よりも,集積密度は濃くなるので大変なはずなのですが,スリム化のために,片面のみ使用したメインボード(左)でいくことを決めたり,
安曇野市にある設計と製造を担当するソニーの長野工場(通称:長野テック)と,カーボンの共同開発,液晶の共同開発,さらには,出先でプレゼンすることも考えて,プロジェクターとつなぐ時のVGAコネクタまで,まわりを削ってもまだ足りないので,自社開発。部品の配置にも相当苦労したようです。でも,血のにじむような開発過程から生まれたこの技術と努力,やがては新しいVAIOオリジナルなPCにつながっていきますよね。
開発責任者の林さんが,13.9mmより,ちょっとでも出っ張らせたいと気弱に言おうものなら,デザイナーの森澤さんには「ダメです」,くじけそうになっても,企画の星さんには「自分で言いましたよね。」と追い込まれる始末。
最後には,もう,「入る」か,「入らない」かじゃなくて,うちのエンジニアだったら,できる!というチームと会社への絶大なる信頼と自信が最薄軽量ノートの実現を後押ししたようです。
「魔法を使ってもいいから,入れろ!」との上からの声。
というか,ど根性ですね。ここまで来ると。ソニーがこんなに体育会系のメーカーだったとは,知りませんでした(笑)。
もちろん,1円玉硬貨よりずっと小さくて低消費電力に対応したAtom Zプロセッサーがあったからこそ,Xを作ることができたというのもあります。
フットプリントは,僕が使っているtype P(右:VGN-TX90S)とほぼ同様。
持ち運ぶ(モビリティ)と使い勝手を考えると,11インチがちょうど良いのだそうです。type Pで,あの解像度だと,おぢさん達には,つらいもんね,確かに。
厚みは,かなり違います。(上が「X」)。type Tでもかなり薄いと思った時期もあったんですけどね…。
紙のノートに近づくことで,今までのノートPCとは違う使われ方がでてくることも想定して,品質管理面でも新しいテストが必要になりました。その過重,振動テストに使う工具や機器まで今回は,自社開発。
品質保証部門,設計,デザイン,工場が一丸となって,今回のXが生まれたというわけ。
PCを持ち歩く時の心理的障壁がなくなって欲しい。
本当に「持ち歩く」という用途に最適化されたPCの進化を「X」シリーズの中に,見ることができました。
「使い倒して欲しい」PCだそうです。
さて,
SONY VAIOパーソナルコンピューター Xシリーズ
VPCX11ALJ・VPCX11AKJ・VPCX119KJ/B・VPCX118KJ/B
店頭販売モデルのVPCX119KJ/B(Microsoft Office Personal 2007付属),VPCX118KJ/Bのスペックは,
OS:Windows 7 Home Premium 32ビット正規版
CPU:インテル Atom プロセッサー Z540 (1.86 GHz)
ディスプレイ:11.1型ワイド(16:9)解像度:1366×768ドット
メモリー 2GB
ハードディスク SSD 約64GB
無線通信 無線WAN,IEEE 802.11b/g/n,Bluetooth 機能
駆動時間 約10時間(Lバッテリー),約20.5時間(Xバッテリー)
type Pの時の標準モデルのもっさり感とクロックアップ版のサクサク感を考えると,店頭モデルもハイグレード版のZ540の1.86GHzになっているのと,OSが軽いという評判のWindows7になっているので,反応速度に問題はないかと思います。が,心配なかたは,オーナーメードでカスタマイズしてみてください。というか,長く使うなら,スペックの高い物を,ぜひ。
というわけで,ファーストインプレッションは,ここまで。
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(「みんぽす」の使い方)
このレビューはWillVii株式会社が運営する レビューサイト「みんぽす」から招待されたセミナーに参加して書かれています。 本セミナーへの参加及びレビュー掲載は無報酬です。また、WillViiは掲載内容に一切関与していません(本情報開示と事実誤認時の修正を除く)本セミナーに参加された他の方のレビューはこちらのみんぽすTBセンターでご覧になれます。(WillViii株式会社みんぽす運営事務局)みんぽすのモノフェローズになったいきさつは,こちら。
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