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けっこう怖い「ブラックスワン」

えっと,ナタリー・ポートマンの成長のお話です。

Blackswan

ナタリー・ポートマンが,第83回アカデミー賞の最優秀主演女優賞に輝いた話題作「ブラックスワン」を観てきました。

ニューヨークのバレエ・カンパニーに所属するニナ(ナタリー・ポートマン)は、元ダンサーの母親・エリカ(バーバラ・ハーシー)の寵愛のもと、人生の全てをバレエに捧げていた。そんな彼女に新作「白鳥の湖」のプリマを演じるチャンスが訪れる。だが純真な白鳥の女王だけでなく、邪悪で官能的な黒鳥も演じねばならないこの難役は、優等生タイプのニナにとってハードルの高すぎる挑戦であった。<あらすじ>(by goo映画)

アカデミーって,そういえば,こういうのを選ぶんだったんだよね。

映像は,終始粒状感のあるフィルム的な仕上がり。クラッシックバレエをテーマにしているからでしょうか。このことがかえって,サイコスリラー的な怖さを盛り上げてくれているような気もします。バレエの映画?と思って観に行くと,けっこうドキドキさせられるので,心臓の弱いヒトは,気をつけて見に行った方がいいですよ。

ニナの現実と妄想と幻覚がごちゃごちゃになっていくのを観ている側も,どっちがどっちなんだかわからなくなっていきます。これは現実じゃないよね…と思いつつも,こんなことありそうだし…と思えるようになるところが,さらに怖い。

バレエ体験者には,この映画どう映るんでしょうね?僕は全く素養がないので,ダンスシーンや筋肉の動きなど,とても美しいものに見えました。さらには,体で具現化しようとする心までも,伝わってきたように思います。

心身ともにブラック・スワンそのものへと変容していく彼女のステージは,本当に圧倒されます。最後のシーンは,なぜかあしたのジョーを彷彿とさせる,スポ根映画的な要素も。
エンドロールに流れる音楽は,しばらく白鳥の湖の主旋律を除去したメロディーに。
そのため頭の中にメロディーが再生されて,映画を再び思い出すという,凝った仕組み。
帰り道に「白鳥の湖」を口ずさんでいたら,いつのまにか「スケーターズワルツ」に変わっていたのは,たぶん,コナミの陰謀だと思います(笑)。

つきあい始めたばかりのカップルが行くデート映画には,ちょっと向かないかも。

DVDは,買わないと思うので,パンフレットは購入しませんでした。

ナタリーポートマンというと,最近は,レオンよりも,スターウォーズののパドメ・アミダラのイメージが強いんじゃないかな。でも,この映画で一皮むけたナタリーポートマンの演技と気迫に63点。

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