« ツインシャッターボタンで,20倍ズームのOptio VS20発表。 | トップページ | 全豪オープン2012シングルス決勝進出者のラケットは… »

FUJIFILM X-Pro1に触ってきました。

ラスベガスで開催されたCES/PMAで発表された,富士フイルムのレンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-Pro1」。

Shoto Gallery
いよいよ,日本でも正式に発表され,発売日も決まり,メディア公開日に合わせて開催されたモノフェローズ限定の発表会に招待され行ってきました。

富士フイルム株式会社が過去のモニター参加者を中心に招待した発表会に参加して書いています。今回のイベントに関してメーカーからの報酬、及びその他の取引関係はありません。 また、事実誤認時の修正と本定型文の掲載以外、メーカーから記事の内容に対する関与は受けていません。

交通費も自腹ですので,安心して記事を読んでくださいね。

FUJIFILM X-Pro1

レンズ交換式デジタルカメラ「FUJIFILM X-Pro1」と,専用交換レンズ3本の発売日は,2月18日。

FUJIFILM X-Pro1 dials

いわゆる「ミラーレス」のレンズ交換式デジタルカメラですが,しっかり使える光学ファインダーがついているのが,このカメラの特徴。

ボディは,高級機とフラッグシップモデルに使われることが多い,マグネシウムダイキャスト製と合成皮革があしらわれています。持った感じも指にしっくりくる感じですが,サイズが大きいのには,ちょっとビックリしました。

X-pro1 & PENTAX K-7
FUJIFILM X-Pro1の外形サイズは,139.5×81.8×42.5mmで,隣に置いた一眼レフのPENTAX K-7(約130.5×96.5×72.5mm)と同じような縦横サイズ。

この辺りも,小さくて軽くて購入しやすい価格帯というイメージの「ミラーレス一眼」と言ってくれるなという部分ですね。X-Pro1の重量は約450g。それに対してK-7は,750gなので,サイズの割に軽く感じます。

電子ビューファインダーと光学ビューファインダーを切り替え可能な「ハイブリッドマルチビューファインダー」は,X100でかなり評価が高く,このX-Pro1用には,焦点距離の違う18mmと35mmレンズに取り替えても,自動的にそのレンズのに合わせた視野に光学ビューファインダーの倍率が切り替わるという,スグレモノ。


↑動画の提供は yonhongiさん。ありがとうございます!

35mmより長い焦点距離のレンズに関しては,撮影される範囲のフレームが,画角に合わせて変化していきます。

X100譲りのファインダーの明るさ,思わず覗きたくなるファインダーです。

FUJIFILM X-Pro1 lens

レンズとカメラをつなぐマウントは,新開発で専用の「FUJIFILM Xマウント」

FUJIFILM X-Pro1 X-mount

フランジバックは17.7mm

このカメラの新しいところは,ファインダーだけでなく,そのセンサーまわりも,非常に意欲的。
APS-Cサイズの撮像素子「X-Trans CMOS」は,ローパスレス。
"Trans"は,電気系統から来た言葉なのかなと思っていたら,「透明な」,「クリア」からという意味を含めたものだそうです。

FUJIFILM X-Pro1 X-mount & "X-Trans CMOS"
簡単に言うと,他のデジタルカメラでは一般的なセンサーの上に一枚「ローパスフィルター」という偽色やモアレを低減させる役割を持った膜が貼られていますが,これをセンサーのカラーフィルターの配列をランダムに近い並び方にすることで,ローパスフィルターが要らなくなったというもの。

「X-Trans CMOS」は,余計なフィルターを通さずに光をセンサーが捉えることができるので,解像感が良くなり,よりリアルな色や立体感を捉えることができる仕組みになっています。

GUIにもかなり工夫が加えられていて,X100のユーザーからのフィードバックを参考に,かなり操作系まで手が入れられています。
FUJIFILM X-Pro1 MACRO button
このマクロボタンは,マクロレンズの時だけ使えるのかなと思ったのですが,どのレンズでも動作するようです。ただし,専用マクロレンズ「フジノンレンズ XF 60mm F2.4 R Macro」でも,最短撮影距離が約27cmほどあるので,あまり寄れません。また,被写体に近接して撮る場合は,レンズとファインダーの位置が違うために起こる「パララックス」が生じるため,マクロボタンを押すと,ハイブリッドビューは使えなくなります。このあたりもちょっと慣れないと「あれ?」となるかもしれません。

多機能ではありますが,ちょっと便利なのがこの「Qボタン」
FUJIFILM X-Pro1 Q button


このボタンから,操作可能なことが全てモニター上に一覧として表示されます。

FUJIFILM X-Pro1 LCD Monitor
背面の液晶モニターは,3.0型RGBW(ホワイト)カラー液晶モニター 約123万ドット。
LCD monitor
色再現性も,フォントのキレイさも,かなり良さそうです。

で,このメニューにある「多重露出」。
光学ファインダーが,ハイブリッドであることを上手く利用して,1枚目の残像が確認できるのが,とっても便利。
いろいろと重ねたくなりますね。一度「多重露出」モードにすると,項目をOFFにするまでは,ずっとそのままになる仕様になっているそうです。

解像感は,すでに出ているサンプルでもわかるように,かなり被写体の質感がしっかりと伝わってくる感じ。

また,FUJIFILM X-Pro1には,10種類の「フィルムシミュレーション」が搭載されていて,フィルムカメラユーザーのデジタルへの移行を促し,取り込みを狙っているように思います。

「このカメラは,対象とするユーザーは,どういう方で,被写体はどんなものが得意でしょうか?」と伺ったところ,X100が想定以上に女性が多かった(約40%)ことからも,プロユース限定というわけでも,特に特定のユーザーを決めているわけではなさそうです。オートフォーカスはややのんびりなので,オリンパスやパナソニックのような激早なAFに慣れている方には,ちょっとまどろっこしいかもしれません。が,これもファームウェアのブラッシュアップで変わるかもしれません。ただ,どちらかというと,三脚を使って,じっくり写真を撮る方が,このカメラには向いているような気がします。

同時に発表された交換レンズは,
フジノンレンズ XF 18mm F2 R」,
フジノンレンズ XF 35mm F1.4 R
フジノンレンズ XF 60mm F2.4 R Macro」の3本の単焦点レンズ。

広角,標準,マクロと,うまいところをついてきてますね。
手ぶれ補正は,ボディにもレンズにも,今のところ付いていません。今後2年間で9本のレンズが出る予定だそうです。この3本のレンズの後に出てくるレンズには,ズーム系があるようですが,その時には,レンズ内手ぶれ補正の機構をつけつつ,ファインダーの見やすさ,機能,クオリティを考えて,F4通しのズームレンズなんてのが出てくるかもしれませんよ。

実際に,タッチアンドトライコーナーでも,広角の 18mmを付けて撮らせてもらったのですが,実は,こっちの方が60mmマクロレンズよりも寄れるんですね。18cm。
で,「F値は2.0だし,広角だし,大丈夫だよね?」と撮ってみたら,ブレブレでorz。
思わず,「ISO感度調整はどこ?」ってお聞きしたら,カメラのダイヤルから直接選べないんですね,X-Pro1は。でも,ほら,さっきの「Q」メニューから,すぐに選べるので,まぁいいですか。
手ブレは下手だからと言われればその通りなんですけどね,広角,明るいレンズと条件が揃ったところで,ブレちゃったのは,ちょっとショックでしたよ。もし,幅広いユーザーに受け入れて貰うんだったら,ストイックさをユーザーに押しつけることなく,「気軽に」,「高画質」で撮れることも,高級機の性能なんじゃないかなと思ったのは,ヒミツ。

さて,価格ですが,オープンです。でも,スタート時の予想の価格で,
ボディと同時発表されたレンズ3本を全部揃えると,約30万円。

ボディの質感とデザインと画質に,一眼レフ以上のメリットを感じるヒトなら,グッと来ますね。

価格に関しては,スタート時に高いのは仕方がないとして,X100とX-Pro1を考えると,もしかたら,ボディとレンズ固定のX100の方が高くても良かったのではないかと思います。レンズを買い足さないと使えない,しかもキットレンズとしてセットで売ることもしないのは,ちょっと驕りすぎかも。対象は誰でも,といいつつ,やはり買える人がターゲットなんだろうなぁ…。廉価版のボディと手ぶれ補正機能が付くまで,待つのも一般人としては正解かも。

で,この日は,メディア関係,写真関係の方が呼ばれた「X-Night」が説明会の後,たくさんのゲストを集めて,開催されました。

FUJIFILM X-Pro1 X-Night photographers

マジックやパンフレットや広告の写真を撮影された写真家の皆さんをお呼びしてトークショー。
ただ,部屋にヒトが入りすぎたせいか,よく見えず,立ちっぱなしだったので,全部を見るのは,諦めました。

X-pro1 large photo
こんな大きな写真も。

カメラの質感やサイズは,ある程度わかりましたが,やはり知りたいのは,自分が撮ったらどう撮れるかってことですよね。多少カメラの扱いに慣れた僕みたいな一般人が,FUJIFILM X-Pro1で撮ったら,どんな具合の画が撮れるのか,気になりますよね。

FUJIFILM X-Pro1
しょういちさん,ありがとう!!
僕が持つと,なんでも小さく見えるので,ご注意を(笑)。

説明をしていただいた富士フイルムの河原さんは,「つまらないカメラは出さない」と明言されていたので,製品版のX-Pro1の使い勝手や画質,機動力を,しっかり確かめたいなと思います。

というわけで,
触ったカメラは,まだβ機くらいのできあがりで,説明時に特に僕の前にあったカメラはフリーズしやすかったりと,せっかくの新製品だったのに,多少,印象がボケてしまって残念でした。X-Pro1は,現在ブラッシュアップ途中なので,まだ画像ファイルを持ち帰ることはできない状態でした。なので,ぜひ,モノフェローズ向けに,本体とレンズを揃えて,貸し出しを強く希望するものであります!

<追記>
どうやら,「強い希望」が届いたらしく,少し撮ってみることができました。
こちら


で,もうひとつ話題のX100リミテッドエディションのブラックモデル

X100 BLACK

世界で1万台のみの販売ですが,もうすでにかなりの数の予約が入っているようで,X100のブラックモデルが気になるヒトは,急いだ方が良さそうですよ。

X100 BLACK

X-Pro1を見た後だと,レンズ交換ができない潔さというのが,かなりメリットに見えてきました。
X-Pro1の操作性の良さを継承したX100 MK2みたいなものも出すとウケそうですね。

Yahoo!ブックマークに登録 Yahoo!ブックマークに登録

このエントリーをはてなブックマークに追加

というわけで,
ぜひ,このレビューを「みんぽす」で評価してください。
「みんぽす」の使い方


15622-275-264781

- 「まわりぶろぐ」トップページに戻る -


[3年保険付]【送料無料】Fujifilm X-Pro1 プレミアム一眼ボディのみ『2012年2月18日発売』(楽天)
フジフイルム FUJIFILM X-Pro1 ボディの在庫・最安値価格(送料無料)・ショップ検索(楽天)
FUJIFILM デジタル一眼レフカメラ X-Pro1 ボディ ミラーレス 1630万画素 APS-Cサイズ フジフイルムXマウント F FX-X-PRO1(amazon)

FUJIFILM X‐Pro1オーナーズガイド
FUJIFILM X‐Pro1オーナーズガイド(amazon)
FUJIFILM X-Pro1オーナーズガイド(楽天)

今すぐ使えるかんたんmini FUJIFILM X-Pro1基本&応用 撮影ガイド
今すぐ使えるかんたんmini FUJIFILM X-Pro1基本&応用 撮影ガイド(amazon)
【送料無料】FUJIFILM X-Pro1基本&応用撮影ガイド(楽天)

FUJIFILM フジノンXFレンズ XF18mmF2 R 単焦点 広角 F XF18MMF2 R
FUJIFILM フジノンXFレンズ XF18mmF2 R 単焦点 広角 F XF18MMF2 R(amazon)
富士フイルム フジノンレンズ XF18mmF2 Rの送料無料で中古を含む最安値・在庫・ショップ検索(楽天)

FUJIFILM フジノンXFレンズ XF35mmF1.4 R 単焦点 標準 F XF35MMF1.4 R
FUJIFILM フジノンXFレンズ XF35mmF1.4 R 単焦点 標準 F XF35MMF1.4 R(amazon)
富士フイルム フジノンレンズ XF35mmF1.4 Rの送料無料で中古を含む最安値・在庫・ショップ検索(楽天)

FUJIFILM フジノンXFレンズ XF60mmF2.4 R Macro 単焦点 中望遠マクロ F XF60MMF2.4 R MACRO
FUJIFILM フジノンXFレンズ XF60mmF2.4 R Macro 単焦点 中望遠マクロ F XF60MMF2.4 R MACRO(amazon)
富士フイルム フジノンレンズ XF60mmF2.4 R Macroの送料無料で中古を含む最安値・在庫・ショップ検索(楽天)

|

« ツインシャッターボタンで,20倍ズームのOptio VS20発表。 | トップページ | 全豪オープン2012シングルス決勝進出者のラケットは… »

携帯・デジカメ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: FUJIFILM X-Pro1に触ってきました。:

« ツインシャッターボタンで,20倍ズームのOptio VS20発表。 | トップページ | 全豪オープン2012シングルス決勝進出者のラケットは… »