SONY Reader 「PRS-T1」で，「イーハトーブ」を訪ねる旅へ

みんぽす・モノフェローズ向け「電子書籍リーダーPRS-T1を持って読書を楽しむ旅」
この企画は，旅費と書籍費に補助が出ています。

→ソニー　電子書籍リーダー”Reader(リーダー)"（オフィシャルサイト）

とはいえ，いつものように，書きたいことを書かせて頂きます。

僕とReader 「PRS-T1」との旅は，東京駅から始まります。

乗るのは，東北新幹線「やまびこ」

使い方も一通り，前記事の「準備編」でマスターしたので，いよいよ実践編です。

宮沢賢治は，明治29年8月，現在の岩手県花巻市生まれ。みなさんがご存知の通り，詩人，童話作家，そして教師，科学者，宗教家とさまざまな顔をもっています。さらに，農民の生活向上を目指して技術指導などにも専念しましたが，昭和8年，37歳の若さで病に倒れ，亡くなっています。

「雨ニモマケズ，風ニモマケズ，雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ，丈夫ナカラダヲモチ，慾ハナク，決シテ瞋ラズ，イツモシヅカニワラッテヰル…」

素朴な中に，人間愛や力強さを感じさせる，彼の作品の世界に，魅力を感じ，数多くの作品のインスピレーションが得られた故郷の花巻の空，川，山などの風土を，彼の作品を携えつつ，尋ねてみたくなりました。

ええ，もしかしたら，彼の描いた理想郷「イーハトーブ」も，垣間見ることができるかもしれません。

まずは，新幹線に乗って，東北方面の情報をさらに仕入れようと，Reader Storeで「東北」をキーワードに新着順で検索。

Reader Store
文蔵 2012．3 (PHP文芸文庫)(amazon)
出たばかりの「文蔵」の特集は，「小説で味わう『東北の魅力』」。なんとタイミングがいいんでしょう。
カートに入れて購入，ダウンロード。540円。紙の雑誌より110円安くなっています！（2012年3月現在）

東北には，暮らしと土地を守るためにやむなく戦い，逃げ落ちてきた受難の民が多く，そのために，強く優しい人が多い風土になっているという話。

岩手出身者は，人情に篤く，家族愛もひときわ強い。

花巻で生まれ育った宮沢賢治は，故郷の岩手をモデルに「イーハトーブ」なる架空世界を生み出し，そこを舞台とした幻想的な童話を多く残した。

ふむふむ，なるほど。

新幹線の前の席のお客さんが，ごそごそと席を移動したと思ったら，コンセントを探していたんですね。

まぁ，お仕事なのかもしれませんが，ノートパソコンは電池がしっかり充電されていても，残量が気になりますよね。そこへくると，「PRS-T1」に採用された，電子ペーパーは，画面切り替え時以外は電力をほとんど必要としない省電力設計なので，フル充電（USB充電で約2.5時間）の状態から約5週間の読書が可能です。

宮沢賢治の関連書籍は，Reader Storeで約90冊ほどみつかります。

新幹線に乗っている時間は，約3時間10分ほど。

高崎名物「とり飯」を頬張りつつ，さらに，資料を読み進めます。

新書で入門 宮沢賢治のちから (新潮新書)（amazon) 714円
Reader Store 630円

窓の外の景色も，だんだんと白いものが増えてきます。

創作童話選集。「注文の多い料理店」「セロ弾きのゴーシュ」「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」など賢治ワールドの代表作を網羅して、全36編を１冊にまとめた愛蔵版「宮沢賢治珠玉童話集」も，今回の旅に先立ち購入しました。
これは，紙の書籍としては出ていないようです。945円

今回の旅は，とにかく本を読む時間を作りたかったので，花巻までの移動時間，6型の大画面ディスプレイを搭載しながら，約168gの軽さという電子書籍リーダー「PRS-T1」，思った以上に軽快に読み進めることができます。

こんなに読書に没頭したのは，久しぶりですが，一人旅で誰にも邪魔されず，旅と読書が楽しめる贅沢，ありがたいですね。

そうこうしているうちに，新花巻に到着。

在来線の釜石線に乗り換えます。一度，駅の外にでるんですね。ちょっとビックリしました。

接続の電車を待ちます。粉雪が舞ってます。でもそんなに寒くありません。

この電車で，花巻まで行きます。

ローカル電車の中って，ちょっと東京の電車とは違うので，のんびり，ほのぼの。

短編を読みながら，無事に，花巻に到着。
お客さんは，このボタンで，ドアを開け閉めします。
寒い空気が入らないように，自分が最後に乗り込む場合は，中から，ドアを閉めるのがルール。

ええ，今回の旅のテーマは，宮沢賢治と，もうひとつ，「温泉」なんですね〜！

駅からは，バスに乗り換えます。
旅行会社のお姉さんが教えてくれたバスの時間までちょっとあるから蕎麦でも食うか…，でもその前にバス停はどこ？と観光案内所のお姉さんに聞いたら，ちょうどバスが来たところ。どうやら，平日と土日の時刻が違うようで，これを逃したら大変！とお姉さんも慌てて外まで見にきてくれました。
ありがとうございます。ひやっとするのも旅のうちですね。

お客さんは，みな地元の人のようです。

雪がだんだん深くなり，バスは，僕1人だけの貸し切り状態に。

40分ほど乗ったでしょうか，料金は730円！

ずいぶん遠くまで来たものです。

旅館までは，歩きで。

ありがたいことに，道は雪が溶けるように温水が流されています。

なので，坂道も普通の靴で，へっちゃら。

東京から，約5時間。

鉛温泉　藤三旅館に到着です。
昭和16年建築のケヤキ造りの３階建。雰囲気ありますねぇ。

鉛温泉　藤三旅館（楽天トラベル）
楽天トラベルアワードの東北レジャー部門で受賞するなど，かなり人気のお宿です。
チェックインは，通常午後3時からのところ，アーリーチェックインができるプランを選んだので，午後1時ちょっと前に到着しましたが，部屋に案内してもらえました。いやぁ，ありがたい！

部屋に案内され，荷物をといたら，さっそく温泉へ…と思いきや，お目当てのお風呂は，今ちょうど，女性専用の時間とのこと。

せっかくなので，今度は，「温泉」について，勉強しておきましょう。

Reader Store 601円
温泉教授・松田忠徳の新・日本百名湯 (日経ビジネス人文庫)(amazon) 800円

意外と，和室と，この赤のSONY Reader 「PRS-T1」，雰囲気が合うと思いませんか？

浴衣に着替えて，時間まで，また，読書タイム。

「鉛温泉」というのは，鉛が含まれている温泉…ではなくて，昔，このあたりで銀がとれたようなんですね。で，そこで働いていた人たちが隠語で「銀」を「鉛」と言い換えていたところから来たようです。

電子書籍リーダー 「PRS-T1」は，紙の本のように，画面に直接手で触れて操作できるタッチパネルを搭載しています。画面を軽くなぞるだけで，すらすらとページがめくれます。下にあるボタンを使ってもページ送り（戻り）をすることもできます。

「PRS-T1」には，2GBの内蔵メモリーが搭載されています。一般的な書籍ならなんと約1,400冊，コミックなら約35冊を保存可能です。絵はやはりデータ量が必要になるんですね。でも，35冊にしろ，紙の本では，大人買いしたって，実際に持ち歩くのは無理ですが，「PRS-T1」なら，たくさんの書籍をコンパクトに持ち歩けるので，好きなときに好きな場所で，気分に合わせて本を選んで読めます。

大量の本を場所を取らずに保管できて，検索できて，持ち運ぶこともできるという部分は，今までの書籍のあり方をすっかり変えてしまう可能性を秘めています。価格は，紙のものより少し安く設定しているようですが，個人的には，これでは足りないと思います。もっと普及させるために必要なことは，薄利多売を考えること。これだけです。アップルのAppの売れ筋の価格帯を考えれば，すぐにわかることです。電子媒体なのだからコピーを手間なく作れるという強みを活かさなくちゃね。

部屋に置いてあった「胡桃まんじゅう」をいただきつつ，また，宮沢賢治の世界に。

で，実は，この「鉛温泉」，ちょこっとだけですが，宮沢賢治の童話「なめとこ山の熊」に出てくるんですよ。
「PRS-T1」の文字サイズは8段階で調整できます。好みのサイズに設定できるので，年齢や視力，気分に合わせて，快適に読書を楽しめます。これは少し大きめのフォントにしてみたところです。
フォントのサイズを変えるときは，電子書籍全体のフォントサイズが変わるらしく，分量のある書籍だとちょっと時間がかかるのが，気になるところ。バックグラウンドで処理してもらえると嬉しいんですけれどね。

気になる部分は，こんな感じで，指で（付属のペンでも）文字をなぞる（ドラッグ）と，「ハイライト表示」に。
後から，ハイライトしたところだけ，ピックアップして見ることもできます。
ダイレクトに手書きのメモや記号や線を書きこんだり，ノートをキーボードから書き込んだり，ハイライトした単語を辞書やインターネットで検索することもできます。

【収録辞書】
国語辞典：大辞林 第三版
英和辞典：ジーニアス英和辞典 第四版
英英辞典：New Oxford American Dictionary Second Edition

温泉でひとっ風呂浴びて出てきたら，お待ちかねの夕食タイムです。

えっと，これ，1人分ですか？
ちょっとビックリ。
三陸の海の幸，地物の野菜，山菜など山の幸が，ずらっと並びます。

もう，これを見ただけでも，笑顔に。

しゃぶしゃぶ〜っと。

というか，家族に恨まれるな，こりゃ…。

で，どれも，本当に美味しいんですよ。
山の中のモノが美味しいのは，わかります。で，宴会旅行などでいい加減な温泉宿に泊まると，無理矢理，海のものが出てくるじゃないですか，あれ，要らないとずっと思ってたんですよね。この藤三旅館に来て，考えが変わりました。海のものがまた美味い。

僕の人生の中で，温泉に来てこれだけ美味しいものを頂いたのは初めてです。漬物まで全く手を抜いていません。旅館の雰囲気もよければ，温泉も楽しめて，さらに，東京でもこれだけのレベルのご飯を出してくれるところなんか，なかなかありませんよ。いやぁ，ビックリしました。

次は絶対家族を連れてこないと，バチがあたります。

仲居さんが，食べ終わったら，フロントに電話して下さいね〜。というので，布団を引いてくれるのかと思ったら，

デザートが出てきました！

ここのサービスは，たたみかけるようですね（笑）。

温泉を題材にした，短編小説なんぞ，ちょっと読んでみましょう。
これも，電子書籍のみの発刊のようです。Reader Store

読書の秋かよ，ってくらい，今日は本に集中できました。
部屋のテレビも，３．１１の黙祷の時間だけつけたくらいで，後は温泉とお料理と静寂を堪能。
夜もあっという間に更けていきます。

デザートと一緒に，布団もしいてもらったので，

ちょっと眠くなりそうな本を選んでみました。
英語の本なので，これは体験版だけで…（笑）。

本の体験版は，予め体験版を作ることを前提にして書かれた本や，紙の本が存在しない電子書籍だけで出版されているものもあるんですね。体験版が製品版の購入につながるように「あおり」をいれたところで体験版が終了するタイプは，まるで情報商材の手口と一緒。

紙の本だったらある程度立ち読みすることもできるから，「なぁんだ，その程度のことか…」ってところで被害が出なくて済むけれど，電子書籍の場合は，Amazonのユーザーレビューとかの仕組みとも違う，一定のクオリティをもった書籍を認定するような仕組みが必要かも。

Reader Store
木を植えた男 (ラダーシリーズ) (洋販ラダーシリーズ)(amazon)

眠くなる予定が，ちょっと目が冴えてしまったので，もう一冊。

Reader Store780円
ストレスゼロの仕事術 ~人間関係・組織・成果・・・考え方ですべてが変わる!(amazon) 1575円

行儀が悪いけど，寝っ転がりながら，もうちょっとだけ…。

「PRS-T1」は，バックライトを使用していないので軽くて，高コントラストなのに，長時間見ていても目が疲れにくく，快適に読書が続けられます。まわりがある程度明るければ，こんな感じで読むこともできます。

まどろむ意識のなかで，あぁ，もうここは，すでに「イーハトーブ」だったか…なんて思ったような気がします。

というわけで，お休みなさい。

つづく…。

日本国内におけるパブリックドメインであり，インターネット図書館でもある「青空文庫」。Reader Storeでは，「青空文庫」で検索すると，約2000件も出てきます。すべて無料なので，子どもの頃に読んだ作家の作品などを読んでみたくなったら，Readerでも，たっぷり気の向くままあれやこれやと読むことができます。

一番新しいReaderには，

電子書籍リーダー Wi-Fiモデル(ソニーストア)
と

ケータイの電波を使って，どこでもつなげられる電子書籍リーダー 3G/Wi-Fiモデルも用意されています。

テザリング可能なスマートフォンや，モバイルWiFiルーターをお持ちの方は，Wi-Fiモデルの方でいいと思いますが，場所によっては電波の届かない地域もまだあるので，どこでも本をダウンロードしたい，ウェブもソニーリーダーで見たい…なんてときは，docomo，au，softbankなどケータイキャリアの会社から出ている3GとWiFiの切り替えが可能なルーターを持っていると良さそうです。

ソニー電子書籍リーダーの概要は，準備編をどうぞ。

現在，ソニーのReader Storeでは，ソニーポイント還元率2倍キャンペーンを3月いっぱいまで，楽天の電子書籍サービスRabooではソニー「Reader」への対応記念ポイントプレゼントキャンペーンなどもやっています。

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というわけで，
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