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PENTAX K-3の「ローパスセレクター」の効き目と解像感

Kachidoki Tsukiji market PETNAX K-3

リコーイメージングのPENTAX K-3の製品版実機と,「HD PENTAX DA 35mm F2.8 Macro Limited」レンズを借りて,いろいろ撮ってます。

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これまでの,PENTAX K-3のレポート
1.スペックレビュー
2.ファーストインプレッションと進化のポイント
3.開発機で実写レビュー
4.パーツと高速連続撮影
5.製品版PENTAX K-3デフォルト設定作例

今回は,ファーストインプレッションの時に,ゆっくりと試すことができなかった「ローパスセレクター」について見ていきます。

「HD PENTAX DA 35mm F2.8 Macro Limited」は,PENTAX K-3を買ったら,必携のレンズの一つです。
ええ,最初に言っちゃいます。

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PENTAX K-3の「ローパスセレクター」は,必要なときだけ偽色・モアレを防ぐK-3のユニークな機能です。
ま,今回のK-3の目玉ですよね。

光学ローパスフィルターというのは,デジタルカメラの撮像素子の表に貼り付けて,高い周波数の成分を低減させるフィルタで,これがあると,実際の被写体にはない,偽色やモアレが撮影した画像で出てしまうのを防ぐことができるというもの。ただし,このローパスフィルターをつけることで,解像度が落ちてしまうので,各メーカーとも,解像感を出すためにいろいろな工夫をしているわけです。

で,最近の傾向として「光学ローパスフィルター,いらないんじゃね?」と,ローパスフィルターレスな撮像素子を搭載していることをウリにしたカメラも増えてきて,通常の撮影ではあまり問題とならなくなりつつあります。
が,でも,やっぱり,一定のパターンのある被写体を写したときに,色モアレや偽色が出てしまって,これ,出てしまってから,除去するのって,ほぼ,無理なので,泣き寝入りするしかなかったり(大げさ)するわけです。

で,PENTAX は考えました。「ローパスフィルターが必要なときはローパスフィルターが使えて,要らないときはローパスフィルターがないカメラって,良くない?」
その回答の一つが,PENTAX K-5 IIとPENTAX K-5 IIsな訳ですが,さすがに同じようなカメラ2台というのは,無理があるわけで,これを1台のカメラに入れちゃおう!ということで出てきたのが,PENTAX K-3。

PENTAX K-3には,「ローパスセレクター」という便利な機構が搭載されていて,機能のオン・オフが選べるだけでなくて,解像感とモアレとのバランスを重視した[TYPE1],モアレ軽減を重視した[TYPE2],解像感を重視する[OFF]から選ぶことができます。


仕組みは,こんな感じ↑

PENTAX K-3は,解像感を最優先するために,ローパスフィルターは非搭載。露光中にCMOSセンサーを微少駆動させることで,ローパスフィルターをシミュレートしてしまうという,力業が「ローパスセレクター」。この機能は,手ブレ補正機能やダストリダクションの機構と同じってのも,エコですよね。

ま,説明は,このくらいにしておいて,実際のローパスセレクターの効きを見てみましょう。

PENTAX K-3 Low Pass selector OFF
ローパスセレクター「OFF」

ピクセル等倍で中央部分を切り出してみます。
LPF selector OFF Actula Pixels
横800ピクセルで切り出し

PENTAX K-3 Low Pass selector type 1
解像感とモアレとのバランスを重視した[TYPE1]
TYPE1にすると,手に微小振動が伝わってきます(←ウソです。全くわかりません。)

LPF selector type1 Actula Pixels
中央部切り出し
横800ピクセル

PENTAX K-3 Low Pass selector type2
モアレ軽減を重視した[TYPE2]

LPF selector type2 Actula Pixels
中央部切り出し
横800ピクセル

もうね,一目瞭然!すごく効果は分かりやすいです。OFFは,解像感が高いですね。
ま,モアレも偽色も,OFF,TYPE1,TYPE2では,わかりません。自然の植物や風景を撮る分には,あまりモアレは気にしなくてもいいので,通常は,「OFF」のままで使いたいですね。
オリジナルファイルは,横6016 ピクセル,縦4000ピクセルなので,解像度が高すぎて,どこを切り出したんだか,ちょっと分かりにくいくらいですよね(笑)。

あ,マクロレンズだからって,近接撮影だけできるレンズというわけではありませんからね,一応。
「フォトマスター検定」の頻出問題の一つです。

なので,ちょっと意地悪な被写体を選んでみました。

PENTAX K-3 Low Pass selector OFF
解像感を重視するローパスセレクター[OFF]

SCC-LPF-OFF
切り出し
横600ピクセル切り出しオリジナルファイル

HD PENTAX-DA35mmF2.8 Macro Limitedは,レンズの性能も相当なモノだと思います。

PENTAX K-3 Low Pass selector type 1
[TYPE1]

SCC-LPF-type1
切り出し
横600ピクセル切り出しオリジナルファイル

AX K-3 Low Pass selector type 2
[TYPE2]

SCC-LPF-type2
切り出し
横600ピクセル等倍切り出しオリジナルファイル

TYPE2だと,ちょっと「眠い」感じになっちゃいますね。

まぁ,これを見ると,通常はOFFのままで,街中は,リスクを減らすなら,TYPE1か,OFF。
画像ファイルが大きく解像度が高いので,たくさんの枚数を撮影する場合,撮影した写真をモニターで一枚一枚ピクセル等倍に拡大して確認するのは,ちょっと無理なので,TYPE 1が安全なのかもしれませんが,このOFFの画像でも,モアレはちょっと確認できません。最初のセミナーの時に,「モアレを出すのに苦労しました。」と言ってたのがわかります(笑)。

ローパスセレクターの設定は,ここから。
low- pass filter selector, Anti-aliasing 'simulator'
なので,効き目を選ぶためには,毎回,ここから設定し直すことになります。

たぶん,近い将来,ブラケティングモードで,OFF,TYPE1,TYPE2を選べるようにしてくれるんじゃないかと期待してます。
現段階では,ユーザーモードが3種類用意されているので,こちらに設定を覚えさせておくのが,良さそうです。

で,まぁ,同じ会社になったので,比較として,出しちゃってもいいでしょ?
ってことで,
RICOH GR optical Low-pass filter less sample
画角は28mmのRICOH GR。毎日持ち歩いてます。

こちらも,1600万画素の撮像素子ですが,解像感は,高いですよね。
でも,オリジナルファイルで見ると偽色が確認できます。
ときどき,RICOH GRは,色モアレに泣かされてます。

ローパスセレクターをTYPE1,あるいはTYPE2にしたときに,連続撮影をすると,OFFの時よりは,ややスピードも落ちます。立体感を重視,奥行き感を出したい,階調を滑らかにしたいなんてときも,ローパスセレクターOFFでよさそうですが,これだと,せっかくローパスセレクタを搭載した意味が無いので,やっぱり,オートブラケティング対応して欲しいですね。

期待してます!!

次の記事は,夜景…かな。

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コメント

こんにちは。以前X20の記事にコメントさせて頂いた三重在住のtoshiと
申します。毎回記事楽しみに拝見させて頂いております。

X20もフルに活躍しており、大変気に入っているのですが、最近、1眼レフに興味がありまして、色々と調べて購入するならPENTAX K-5 IIsが良いなと思っております。

でも、モアレや偽色が出る等の記事を見ると素人ながらに心配になり購入するのをためらってしまいます。

そんな矢先にこの記事を拝見させて頂きまして思わずコメントさせて頂きました。

K-3は魅力的なのですが、予算が少しオーバーなんです。K-5 IIsのモアレ、偽色の発生の頻度はいかがなものなんでしょうか?やはり少し値段がしてもK-3を購入した方が良いのでしょうか?

いつも突然の質問で申し訳ありません。良ければアドバイスよろしくお願いします。

投稿: toshi | 2013.11.20 11:37

toshiさん,コメントありがとうございます。
デジカメWatchのこの記事が,ご参考になるかと思います。
いろいろな進化を考えるとK-3だとは思いますが,K-5でもOKな用途もありそうです。

投稿: HAMACHI! | 2013.12.08 20:56

Sony ユーザです。

いずれローパスセレクタの方法でリアルレゾリューションができるようになるでしょう。1カットでRGGB4枚の露光。圧倒的な解像感と深い色。モアレなし。1.5段分のDレンジの拡大。シグマ方式を完全に打ち破ることになります。

本当はそっちをやりたかったけれど、現在の技術では精度が足りないってことでしょうねえ。α7R IIIも同じですが、毎度大型三脚を立ててってのがねえ。

こういうスゴイのを、安いカメラに載せたペンタックスはグレート。

なお、Sonyのα7R系にはローパス付加機能はありません。出る出るモアレ

投稿: gkrsnama | 2018.01.14 13:58

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