塩船観音寺のつつじまつりを，たっぷり撮ってきたよ。

FUJIFILM X70

尊敬（って言うと固すぎるので），リスペクトしている旅ブロガーのUKOARA（ゆーこあら）さんが，「ゴールデンウィークに時間があるなら，カメラ持って，ここ行ってみたら？」と教えてもらったのが，東京都青梅市にある塩船観音寺。
→UKOARAさんの記事は，こちら

この季節，ツツジで有名なスポットなのですが，僕は全く知りませんでした。
天気の良さそうな，つつじのコンディションが良さそうな日を狙って，さっそく行ってみました。
持っていったのは，PENTAX K-S2，FUJIFILM X70，SIGMA DP2 Quattroの３台。
レンズは，全部単焦点という，ちょっとストイックな？構成

最寄り駅は，河辺駅になります。
20年ほど前に，この駅で降りた記憶はあるのですが，駅前の雰囲気は，全く変わっていました（というか覚えていない…）。
一応都内から，スマホのアプリで，電車→バスの乗り継ぎを考えたプランで来てみたのですが，この時期，西東京バスは，この塩船観音寺のつつじ祭りの期間は，臨時バスがどんどん出ているようです。なので，予定時間よりもちょっと早く，しかも，バスは満員になるまで詰め込むこともしないので，ずっと席を確保したまま移動ができました。楽ちん！

駅の改札を出ると，待ってましたとばかりに塩船観音寺の案内デスクが。せっかくなのでパンフレットをもらいました。バスの乗り場までも，バス会社のスタッフが曲がり角ごとに立って，誘導してくれます。こりゃ，ありがたい。というか，中高年以上のおばさまが多いですね。だから，旦那の悪口，大声でしゃべりまくるのやめろってば

最寄りのバス停「塩船観音寺入口」から徒歩で10分弱で，河辺駅から徒歩のみだと約35分で，室町時代に建立された山門（観音寺仁王門）に到着。

車は，観音寺の公式な駐車場も，近隣の空き地を臨時の駐車場にしたものも，どちらでも700円。そういう協定があるのか，お寺から，同一料金になるような「お願い」があるのかもしれません。観光バスの乗り入れも，ちらほら。ただし，大駐車場があるわけではないので，道も狭いため，小さな交通渋滞はありそうですね。

パックツアー（交通＋宿）楽天トラベル

東京都指定有形文化財の木造金剛力士像
屈臂した左手に独鈷杵を握る阿形と，

ヒノキ材の寄木造りによる筋骨たくましい上半身裸形の像です。
左手を固く握りしめ，右の掌は力強く正面に向けて魔を入らせまいと立ちはだかる吽形。
鎌倉時代の製作ではないかと言われています。

この観音寺仁王門自体は，重要文化財となっています。

老人でもきつくない，なだらかな坂路を歩いてしばらく行くと，

つつじまつりの時期だけは，つつじの維持や管理に必要となる費用をみんなにも負担してもらうということで，「入山料」が設定されています。大人300円。これ，かなりオトクな価格設定ですよ。
例えば，約100種3,000株のつつじが育てられている文京区の根津神社だと，つつじ苑入苑として寄進料が200円です。

ご神木と思われる，大杉。道の両側にあるので，「夫婦杉」とも呼ばれているようです。かなりの巨木。

しばらく歩くと，今度は，なだらかな下り坂。

つづじが見えてきました。

すごい！圧倒されますね。色とりどりのツヅジに囲まれます。その数，亜種も入れると20種類以上の株が2万本以上とのこと。
わりと急勾配の斜面に所狭しとつつじが植えられていますが，ツツジとツツジの間に狭い通り道も作られています。なので，わりと，自分が目指す方向に向かって進むことが可能です。
ちょっと登っていきましょう。

PENTAX K-S2 + TAMRON SP AF90mm F/2.8 Di MACRO
せっかくなので，ツツジの接写も。

中望遠のレンズとして，前ボケを作りつつ，向こう側の山の斜面を。

山の斜面が崩れるのを防止するためでしょうか，ところどころに，高い木が植えられています。

お天気にも恵まれました。
白のツツジを撮る時は，もうちょっと早い時間の方が光の具合が良かったかもしれません。

FUJIFILM X70のパノラマ機能を使って，超ワイドに。

X70でも，10cm程度まで寄れるので，マクロもそこそこ撮れます。

このパノラマを見るとわかるように，護摩堂を取り囲むようにツツジの斜面になっているので，船に見立てることができる事から，仏様があらゆる生き物を救おうとする大きな願いの船である『弘誓の舟』 と「塩船」の名前が付いたとも。

斜面の中の小道は，こんな感じ。
ところどころに，ベンチ（腐っているものもあるので，座るときに気をつけて）もあって，お年寄りにも優しいツツジ山です。

目指すは，頂上の観音様「塩船平和観音立像」。2010年の建立だそうで，意外と新しいですね。
中には入れません。展望台のようになっているので，ヒトがたくさん。

観音様の足下から，塩船観音寺の全景を

FUJIFILM　X70 （STD）

FUJIFILM　X70 （VIVID）

FUJIFILM X70 (Classic Chrome)
この3枚，発色は，どれが好みですか？

縦位置で撮るなら，向かって左側の方を入れた方がが，絵になります。

で，ここは，やはりパノラマで納めたくなりますよね。
高低差があるので，カメラの動かし方の難易度はちょっと高め。

「塩船平和観音立像」。観音様が，左手でお酌をしてくれているように…（←バチアタリ）

遠く富士山が見える日もあるそうですよ。

ここで，カメラをDP2 Quattroに。

撮って出しと，

RAWデータ現像

さらにレタッチで，霞みを除去

高周波成分の多めな写真は，SIGMA DP2 Quattroが，高精細に写し撮ってくれます。

好みも，個性も，カメラごとにちょっとずつ違うのが，面白いですね。

DP2 Quattroでも，クローズアップレンズを付けて，マクロ撮影。

船底までまた降りてきて，

観音様を，１枚。

どうしても，足下のお客さんが入ってしまうので，

正攻法ではなくて，

前ボケで，お客さんを隠してみます。
惜しい！もうちょっとか。

お！これなら（笑）

色がシンプルすぎるので，

PENTAX K-S2は，モニターがバリアングルなので，膝の位置までカメラを下ろして，白いツツジも入れてみたり…

塩船観音寺は真言宗醍醐派の別格本山です。総本山は京都山科にある醍醐寺。

で，この護摩堂で，御護摩修行が今から始まりますよ〜。どなたでもご参加できます。というアナウンス。
せっかくなので，入ってみました。

御護摩修行は，お寺のそうそうたる修験者が集まり，御本尊様の御宝前で御護摩の火を焚き，その火焔の中に御本尊様をお招きます。お経を読誦し，御供物をお供えして，御護摩札を御本尊様の火に直接かけ，参加したお客さんの御守護を祈願していただけるというもの。

このお寺，「お寺」なのに，ちょっと神社的な部分がたくさんあるので，不思議に思っていたら，檀家を持たないお寺なんですね。なので，お墓もありません。大化年間(西暦645～650年)に八百比丘尼さまが開祖と言われています。
八百比丘尼さまは，人魚の肉をうっかり食べてしまったために不老不死の力を得て，17歳のまま800年生きたという伝説の人物。綺麗なまま年をとらないということで，女性に人気がある方です。なんとやおびくにちゃんという公式キャラクターも！？
この護摩堂でも，八百比丘尼さまが祀られています。

ま，僕は，花より団子。ってわけでもないですが，ずいぶん，写真も撮って，ご祈祷も受けて，堪能しました。

御神籤を引いたら（男用と女用があるのも面白い！），なんと「大吉」
しばらくは，絶好調っぽいです（意訳）。

で，塩船観音寺山主の橋本公延導師様から，「魔除け」の意味をしっかりと教えて頂いたり，護摩札を今年は作り過ぎちゃったお話とか，お坊さんらしからぬ爆笑と親しみのあるお話で，かなり和ませてもらっちゃったのは，ツツジ以上に楽しい部分でもありました。

で，毎年５月３日には，例大祭が行われて，火渡りの修行が公開されるとのこと。毎年同じ日なので，来年は，火渡の荒行を見に，また行ってみたいと思います。

- 「まわりぶろぐ」トップページに戻る -