廃虚「行川アイランド」と「おせんころがし」
トンネルの向こうには,かつての「行川アイランド」がある…はずなのだけれど,ここからは様子をうかがうこともできない。もちろん,中には,ここからは入ることができない。
この山の向こう側は,海になっていて,地形を利用したテーマパークだったようだ。
「だったようだ」というのは,僕も,ここに行った記憶はあるのだけれど,どんな外観だったか,ほとんど覚えていないから。子供の頃のアルバムに写真が見つかれば,後日,また,ここに追記する。
テーマパークというよりは,「レジャー施設」のほうが,昭和っぽくて合ってるかも。
千葉のレジャー施設といえば,やはりこれもなくなってしまった,「船橋ヘルスセンター(現・ららぽーとTOKYO-BAY)」が,懐かしい。
と,「廃虚」と言っても,見られるのは入り口だけ。それだけに,中が気になる。
近くに,「おせんころがし」があったので,こちらにも行ってみた。
「おせんころがし」は,行川アイランド駅より徒歩10分ほどのところにある。
カメラのファインダーを覗くことも怖くてできないほど,足がすくむ。
バランスを崩して,一歩海側に踏み出したら,自分の命がないのは,わかる。
この地域の豪族の一人娘「お仙」は,日頃から年貢に苦しむ領民に心痛め,強欲な父を見かねて説得したが聞きいれられることはなかった。
ある日のこと,領民が父の殺害を計画し,祭の比に機会をうかがっているのを知ったお仙は,自ら父の衣装を身に纏い身代わりとなり,そうとは知らない領民に断崖から夜の海へ投げ込まれてしまった。
領民達は,それが身代わりのお仙だったことに翌朝まで気がつかず,自分たちのことを思ってくれていたお仙の命を奪ってしまったことに悲嘆して,ここに地蔵尊を建立,供養した。豪族の父も,命をかけて父をかばったお仙に,心を入れ替えた。
しばらく「おせんころがし」という単語を忘れていたのだが,子供の頃に覚えた単語として蘇ってきた。
この恐ろしくも悲しいストーリーが,脳の片隅に場所の名前として刻み込まれていたのかもしれない。
この先に,ラブホだった(さすがにこれは,今は営業してないだろ?)場所も。
休憩4,000円,一泊7,500円だった形跡も。
で,再び,行川アイランド駅。
このおばさんが,電車が来るまでの間,しばらく話をしてくれた。
ここのところ,カメラを持って,このあたりを訪ねて来るヒトが増えているとのこと。
なにかイベントでもあるのかい?
いや,ないでしょwと僕。
意外と降りる人も多くて,学生さんは,部活帰りなのかな。
駅まで迎えに来ている車もあった。
行川アイランドは,なくなっても,駅名として残っているので,南国リゾートのテーマパークは,いつまでも人々の記憶に残っていくのだろう。
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